K・リテラシー

ジャーナリストKANAME EIGHTの8つの視点から持論を展開。

【国際政治】アフリカで暗躍するロシアの影

RFS(即応支援部隊)の兵士


ロシアによるウクライナ侵攻から一年以上の歳月が過ぎ、いまだに戦火は止まない状態だが、その最中にアフリカのスーダンの首都ハルツームで内戦が勃発し、これまでに死者400人、負傷者およそ3500人の被害が発生している状態だが結局これらの紛争においてもロシアの影が見え隠れする。

内戦に直接関与している訳ではないが、国軍を率いるブルハンと衝突している民兵組織 の即応支援部隊(RFS)だが、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が武器供与等をおこなっていることが明らかになり、内戦勃発前から、RFSの司令官であるタガロが所有する

鉱山の警備をワグネルが以前から担当していたこともある。

内戦の原因は民政移管における利権の問題があるとのことだが、それ以外にはRFSの前身である民兵組織「ジャジャウィード」時代に2003年から続いていたダルフール紛争にて略奪したと思われる鉱山を手中に収める過程において集団虐殺に関与したとして国際刑事裁判所から前大統領のバシールに逮捕状が出されているが、ジャジャウィードの司令官がタガロであることもあり、恐らくは当時に行った虐殺の実行部隊だったのだろう。

それらの問題が民政移管後に何らかの足を引っ張る懸念材料になる可能性は少なからずともあると思える。

日頃何かとお世話になっている情報関係者のU先生との会話の中で出た話だが、結局はウクライナ侵攻が思うようにいかない為、兵力及び資金力が枯渇したロシアから、RFSへの支援が打ち切られたのか、滞っているのかは定かではないが資金難による武力発起の可能性が高く、富が集中している都市部のハルツームで内戦が始まったのではないか

という予測だが、一概の民兵組織から即応支援部隊と立ち位置を変えたとて、結局は昔のならず者集団へと身を落とすことになったようだ。

アフリカには少なくとも6ヶ所にワグネルの部隊が展開されているとして、欧州各国が警戒を強めているが、アフリカはレアメタル等の天然資源が豊富にある国である。結局はコバルトを含むレアメタル等の資源争奪戦の尖兵として、ロシアがワグネルを使い、食指を伸ばしているのだろう。

アフリカの鉱物資源の主な輸出先は中国である。

表向きはロシアも中国も仲良くはしているがアフリカ大陸の利権問題ではお互いに虎視眈々と出し抜くことばかり考えているのだろう。

ウクライナ侵攻が仮に終焉したとして、その次はアフリカ大陸が戦火に包まれる可能性を十分に孕んでおり、どこまで行っても専制主義国家の横暴は収まる気配がないところが嘆き交わしい部分ではあるが、アフリカ開発会議TICADの議長国である日本がどこまでアフリカの平和に貢献出来るのかがそう遠くない未来、問われることになる。

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