K・リテラシー

ジャーナリストKANAME EIGHTの8つの視点から持論を展開。

【国際政治】中国崩壊への序章か

 

 

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11日、中国・北京で、新首相に選出された李強氏(右)と握手する李克強氏(AFP時事)

 


共産党青年団の李国強首相が習近平に退任させられることにより、後任には習近平浙江省トップの書記時代の秘書役だった李強氏を添えることになったが、イエスマンで周囲を固めるやがて内部騒乱必至の時限装置つきの片道切符を手にしたことになるのではないだろうか。

 


 【北京時事】中国の首相を10年間務めた李克強氏が11日、全国人民代表大会全人代)での後任首相選出に伴い、退任した。李氏の名前を冠した経済改革「リコノミクス」が国内外で注目され、李氏は当初、習近平国家主席より目立っていた。だが、習氏が権力基盤を固めるにつれ李氏の影は薄くなり、最終的に習氏により最高指導部から追放された形となった。

習氏腹心、問われる経済手腕 発展けん引、調整役も―李強・新首相

 李氏は名門の北京大学で法律を学び、経済学の博士号も取得した秀才。権力闘争にたけた習氏とは対照的に、「英語も流ちょうで行政手腕に秀でた官僚タイプ」(共産党関係者)として出世を重ねた。「胡錦濤国家主席の後継者は習氏でなく李氏」との見方が、かつては多かった。
 党が指導する青年組織、共産主義青年団共青団)のトップだった胡氏に見いだされ、自身も後に共青団を率いた。胡氏は国家主席を李氏に継がせたかったとされるが、2007年に習、李両氏がそろって最高指導部、党政治局常務委員に昇格した際の序列は習氏6位、李氏7位。両者の上下関係が逆転することはなかった。
 歴代の中国首相にとって最重要任務は、国民生活に直結する経済運営だ。「大事件」が起きたのは16年5月。党機関紙・人民日報が、李氏の経済政策を厳しく批判したと受け取れる匿名インタビューを掲載。「習氏が自身の経済ブレーン劉鶴氏に書かせた」とささやかれた。この後、李氏は徐々に「習・劉」ラインに経済政策立案の実権を奪われていった。
 習氏による「李氏外し」の背景にあったのは、エリート扱いされていた共青団出身者に対する強い嫌悪感だ。習指導部は共青団を「官僚化、貴族化、娯楽化している」と断じ、出身者を人事で冷遇した。
 李氏は昨年10月の党大会で、慣例的に引退年齢とされてきた68歳に達していなかったにもかかわらず、最高指導部に残れなかった。共青団の後輩で、李氏の後継首相という観測もあった胡春華氏も最高指導部メンバーに次ぐ政治局員から外され、あからさまな共青団排除の人事が行われた。
 一時は頂点に立つと期待された李氏は、習氏の「一強」体制が確立していく中で不遇の2期10年を送った。今月5日の全人代開幕式で、最後の政府活動報告を読み上げた李氏の姿は弱々しく、就任当初の輝きは完全に失われていた。(2023/03/12-07:10)

 


少なくとも、優秀なサラリーマンに例えられる李国強率いる共産党青年団が存在していたことで、ある意味国内のバランスは維持されていた部分はある。

 


習近平派、李国強派という表現で中国国内の現状について観るのならば、バランス型の李国強氏が消えることで、内部崩壊は加速化する可能性があるのではないか。

 


退任時の習近平氏との握手において目を合わせなかった李国強氏だが、納得がいかないことと、呆れた様の感情表現だと思うが、これは自分の主観が入る一面は否めないが大企業におけるバランス型の管理者は私情を挟むことで組織が乱れることを避ける側面があり、当然といえば当然だが、トップに問題があれど国内で大問題が発生しないように予め対策を立てるものである。

 


日本国内には武神を御祭神とする鹿嶋神社と香取神宮がある。二つの神社にはそれぞれ、大地震を起こす「ナマズ」の頭を抑えている「要石」と呼ばれる石が境内にあり、要石の存在によりナマズが暴れないように抑えているといった伝承がある。誠か否かはさておき、李国強氏は大地震を抑えるナマズのような存在であったと言えるのではないだろうか。

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