K・リテラシー

ジャーナリストKANAME EIGHTの8つの視点から持論を展開。

傀儡政権が核を持つことで豹変する可能性がある。

左:プリゴジン 右:ベラルーシのルカシェンコ大統領

ロシアの傀儡政権と揶揄される傾向があったベラルーシの勝手に抱く印象はそのまま

ロシアの傀儡(言いなり)として存在する国というイメージだが、プーチンに反するプリゴジンがそこを拠点にすることで、ロシアの核をどの程度コントロール出来るかはわからないが実質の危険な「核保有国」になる危険性が出てきたことになる。

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BBCニュースより

ベラルーシ領内からの核兵器の使用について、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領に、BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長が6日、直接質問した。

ウクライナ侵攻を続けるロシアのウラジーミル・プーチン大統領は6月、ロシアの戦術核兵器の第一陣がすでに、隣国ベラルーシ領内に配備されているとし、今夏の終わりまでに移送作業を完了するだろうと述べた。

ベラルーシの首都ミンスクにある大統領公邸「独立宮殿」ではこの日、ルカシェンコ氏とジャーナリストとの「対話」が約4時間にわたって行われた。

BBCのローゼンバーグ編集長は、ロシアの雇い兵組織「ワグネル」の部隊に、ベラルーシ領内からウクライナを攻撃することを許可するつもりなのか、そして、ロシアの核兵器を実際に使用するつもりなのか、ルカシェンコ氏に質問した。

ルカシェンコ氏は「自分たちに対する侵略行為があれば」それに対応するなどと答えた。

ワグネルは6月23日から24日にかけ、「正義の行進」と称してロシア南西部の軍事拠点を占拠。首都モスクワへ車列を進めたものの、残り数百キロメートルというところで前進を中止し、撤収した。

この反乱後、ロシア政府はワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏が隣国ベラルーシへ移動することなどで合意。ワグネル戦闘員にも、正規軍と契約するか、帰国するか、あるいはベラルーシへ移動するかの選択肢を与えた。

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ファクトを無視したネットを徘徊する陰謀論者は「プーチンプリゴジンの自作自演」説をネットにばら撒いていたりするが、物理的に24時間で一体何を炙り出せるのか。

ロシア内部に潜む敵を炙り出す為の情報戦と声高に叫んでいたりする。

単純な論法かもしれないが陰謀論者に対する「逆張り」を前提に考えた方がまだまともな考察になるが、実質、ヒューミント情報がなければ、今回のそれについては何もわからないという結論が現時点では正しい。公開情報で判断するのであれば、最前線で戦うワグネルに武器弾薬を一定以上渡さないロシアに対するプリゴジンの怒りが爆発してモスクワへ進軍に至ったという結論になるが、一方で反乱を恐れていたロシアがワグネルへの武器弾薬の供与を制限していたと考えることも出来る。

現在進行形の出来事はどこか「玉虫色」的な考察になる。

イムリーに現場の最中にいるわけでもなく、シギントで直接的な会話がやり取りが見えているわけではないのだから断言する材料は基本的には存在しないのが普通である。

格闘技を引退した選手が実況放送席で、どちらかは有利という話はするが勝敗については決して断言はしない理由は只今、只今で刻々と変わる戦況においては断言が難しいことと、その厳しさを知っていることで、勝敗を断言しているのは外野ばかりである。

世の中にこれほどまでに陰謀論がまかり通る前提としては「断言」した方が強烈なメッセージ性があるということである。

#ウクライナ侵攻