K・リテラシー

ジャーナリストKANAME EIGHTの8つの視点から持論を展開。

ヤクザ漫画「JINGI 仁義」と連合赤軍について

f:id:kanameeight:20230323005118j:image

随分昔に読んだヤクザを題材とした漫画に「仁義」作者「立原あゆみ」の中に主人公の片腕として存在するインテリヤクザの八崎義郎というキャラクターがいる。

mamgapediaより

直情型の神林仁と、参謀タイプの八崎義郎の2人を主人公として、彼らがヤクザの世界でのしあがっていく様が描かれている。仁たちが関東一円会を牛耳るところで物語は集結し、その後は続編『仁義S』『仁義 零』などの続編で新たなキャラを迎えて展開していった。立原あゆみによる『本気!』と比べ、掲載誌が青年誌となったため過激な犯罪手法やセックス情景が描かれるようになった。

あらすじ

砂組の鉄砲玉神林仁は、元テロリストの八崎義郎を誤射したことをきっかけに行動を共にするようになる。そして2人でヤクザの世界で成り上がっていくことを決意する。金や女、義理、人情、策略とあらゆる手段を使い、仁と義郎は、広域組織の砂組、墨田川会、そして関東一円会の中でのし上がっていく。

そして関東一円会の会長に2人のシンパをつけ、国家予算に匹敵する金を貯えたところで物語は一時幕を閉じる。

登場人物・キャラクター

神林 仁 (かんばやし ひとし)
『JINGI 仁義』の主人公の1人。墨田川会系砂組所属の暴力団構成員。鉄砲玉にされた時に間違って八崎義郎を襲ってしまい、その件が縁になって一緒に行動するようになる。行動派で情に厚く、男気を発して身内を守るタイプ。砂組組長代行、そして関東一円会理事、副理事長へと、出世していく。
八崎 義郎 (やざき よしろう)
『JINGI 仁義』の主人公の1人。墨田川会系砂組所属の暴力団構成員。神林仁の相棒として、金策や陰謀を張り巡らせる頭脳派。元々は学生左翼過激派テロリストで、昨日の牙という名で知られていた。複雑な思想が蠢く反体制運動を見切り、単純明快にヤクザの世界で男を売る仁に惚れこむ。

八崎義郎は極左組織「白龍の牙」の元メンバーで爆弾作りのプロで「昨日の牙」というコードネームがあった。

漫画を読んでいた当時は右翼左翼の違いは朧げに知る程度で、現在程モノを知っていたわけではなかった。

最近は左翼の系譜について特に着目している為、連合赤軍等の話しが多いのはその為だが、

セクトの元恋人であった美女の女性メンバーが義郎に接触し、一夜を共にしたのは爆弾作成に関するノウハウが欲しかったことが理由だった。

古巣のアジトに出向いた義郎に対して、セクトの人間が「流石、義郎は怖い物知らずだな、よくここにこれたな」と感心するシーンがあった。

当時は山岳ベース事件の「総括」という名のリンチや新左翼の凄惨な殺し合いの事も知らなかったが、離脱者への騙し討ちで殺害して裸にして埋めた印旛沼事件等を考えると、自らセクトに出向くのは自殺行為ではある。

義郎と寝た女性メンバーが海外へ渡航するにつき、義郎が持つ爆弾の技術供与の依頼がセクトのリーダーからあった。

義郎は空港迄、元恋人である女性メンバーを車で送る道中に堕胎した理由について聞いたが、

「あなたの子供ではなかったから、革命家の子なら産みたかった」と吐露した時に、表情には出さなかったが、ショックを受けていた義郎の姿が印象的だった。

この左翼女性ら今思えば日本赤軍重信房子がモデルであることに後から気がついて、そう言えばパレスチナに行ったんだよなと、過去の漫画との導線がつながったことに不思議な因縁を覚えたのだった。

f:id:kanameeight:20230323004916j:image

画像 重信房子

重信房子も、海外に経たなければ、その美貌と素行により総括の対象になり山岳ベース事件で生命を落としていた可能性は高い。

#連合赤軍 #中核派 #革マル派